サーバーやクラウドのネットワークを設計するとき、「この /24 には何台つなげられるのか」「ブロードキャストアドレスはどれか」を素早く知りたい場面は多いはずです。IP/CIDR サブネット計算機 は、192.168.1.10/24 のような CIDR 表記を入力するだけで、ネットワークの内訳をまとめて算出するブラウザ完結型のツールです。

CIDR とサブネットの基礎

CIDR(Classless Inter-Domain Routing)表記は、IP アドレスとプレフィックス長を アドレス/プレフィックス の形で表します。プレフィックス長は「先頭から何ビットがネットワーク部か」を示し、残りのビットがホスト部になります。

たとえば /24 は先頭 24 ビットがネットワーク部で、残り 8 ビットがホスト部です。ホスト部 8 ビットなので、そのサブネットには 2^8 = 256 個のアドレスが含まれます。このうち先頭の ネットワークアドレス と末尾の ブロードキャストアドレス はホストに割り当てられないため、実際に機器へ振れるのは 256 − 2 = 254 台です。

プレフィックス長の早見表

よく使うプレフィックスの対応表です。

プレフィックスサブネットマスク総アドレス数利用可能ホスト数
/24255.255.255.0256254
/25255.255.255.128128126
/26255.255.255.1926462
/27255.255.255.2243230
/28255.255.255.2401614
/29255.255.255.24886
/30255.255.255.25242

計算例: 192.168.1.10/26

/26 はホスト部が 6 ビット(2^6 = 64 アドレス)です。192.168.1.0/24 を 64 アドレスごとに区切ると、192.168.1.10 は最初のブロックに入ります。

  • ネットワークアドレス: 192.168.1.0
  • ブロードキャストアドレス: 192.168.1.63
  • 利用可能ホスト範囲: 192.168.1.1192.168.1.62
  • サブネットマスク: 255.255.255.192
  • ワイルドカードマスク: 0.0.0.63

ワイルドカードマスクはサブネットマスクのビットを反転したもので、Cisco 系機器の ACL(アクセスコントロールリスト)で範囲を指定する際に使います。

/31・/32 の特例

通常はネットワークとブロードキャストの 2 つを除外しますが、次の 2 つは特例です。

  • /32: 単一ホストを表します。1 アドレスをそのまま指定する用途(特定ホスト宛のルートや ACL)で使います。
  • /31: RFC 3021 で定義されたポイントツーポイント・リンク向けで、ネットワーク/ブロードキャストを予約せず 2 アドレスとも利用できます。ルーター間の接続でアドレスを節約したいときに使われます。

IP/CIDR サブネット計算機はこれらの特例も正しく扱い、ホスト数を適切に算出します。

このツールでできること

  • ネットワークアドレス・ブロードキャストアドレスの算出
  • 利用可能ホスト範囲(先頭〜末尾)と総数・利用可能数の表示
  • サブネットマスク(ドット 10 進)とワイルドカードマスクの表示
  • RFC 1918 のプライベート/ループバック/リンクローカル判定
  • 各項目のワンクリックコピー

入力したアドレスはすべてブラウザ内で処理され、サーバーへ送信されることはありません。社内ネットワークや本番環境の設計時にも安心して利用できます。

よくある質問

利用可能ホスト数が総アドレス数より 2 少ないのはなぜですか?

通常のサブネットでは、先頭のネットワークアドレスと末尾のブロードキャストアドレスがホストに割り当てられないためです。たとえば /24 は総アドレス 256、利用可能ホストは 254 になります。ただし /31/32 はこの限りではありません。

IPv6 には対応していますか?

現在は IPv4 のみに対応しています。2001:db8::/32 のような IPv6 アドレスには対応していません。

入力した IP アドレスは外部に送信されますか?

いいえ。計算はすべてブラウザ内の JavaScript で完結しており、入力した値がサーバーへ送信されることはありません。